こんばんは。
本日はちょっとだけ経営コンサルティングとしての豆知識をご紹介します。シンプルな内容です。
よく中小零細企業の社長様で、試算表・決算書等を見ても、「どう見たらよいかわからない」、「うまく経営に生かせない」というお悩みがよくあります。
確かに、決算書の数字で経営上の問題点を読み取るというのは意外と難しいく、それを基に改善方法を導き出すことはさらにたいへんなことであり、決算書・試算表等だけにそれを委ねるのは厳しいといえます。
ただし、いくつかの数字の見方、指標を確認することで、簡単な財産状況、経営成績を把握することは可能であり、経営者として必要不可欠です。
今日紹介する指標は「労働生産性」というもので、比較的シンプルでわかりやすい指標です。
労働生産性の公式は
付加価値/平均従業員数 (年間) です。
一般的に付加価値は売上総利益(粗利)とほぼ同じと考えて差し支えないです。
この公式によって、従業員一人ひとりがどれだけ利益に貢献できたかを指標として確認することができます。
例えば、上記公式による金額を一人あたりの年間給与と比較することによって、人件費とのバランスを検討することができます。一人あたりの粗利が、一人あたりの年間給与より多ければ多いほど、その他経費を補う余力があることになり、逆であると、人件費の削減が必要になります。
ただ人件費の削減については、単純に人数を減らすだけでなく、パートタイマーの多い事業などでは、シフトの効率化などによって人員を減らさずに人件費改善を目指すのも一つの有効策と考えられます。
またこの指標は零細企業の場合、役員報酬の適正額を検討する面でも有効です。
さらに、従業員一人あたりの売上を指標として表す場合には
売上/平均従業員数 (年間)
で計算することができます。これと前述の「労働生産性」を併用して、例えば営業職員の多い会社では一人あたりのノルマとなる目標売上などを職員に明確に示すための材料にもなります。
比較的理解しやすい指標なので、ぜひ活用してみて下さい。