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保険金にかかる裁決

2012/02/25
こんにちは。


相続があった際に、被相続人が契約者、受取人が相続人の場合の生命保険金については、通常みなし相続財産として、相続税の計算の対象となります。


もちろん、契約者というのは通常保険契約者の名義人であり、保険料を負担している者です。

しかし、実質に基づいて下記のような裁決もあったようです。



受取生命保険金は、被相続人が負担した保険料に係るものであり、みなし相続財産に該当するとして、一時所得の課税処分を取り消した事例

裁決事例集 No.29 - 12頁

 原処分庁は、本件生命保険契約の契約者は請求人であり、保険料の負担者も請求人であるから、本件受取生命保険金は請求人の一時所得に係る総収入金額に該当すると主張するが、被相続人(請求人の夫)は過去に保険解約歴があり、同人を保険契約者とすることができなかった事情があったこと、本件生命保険契約は被相続人が自ら締結していること、また、請求人が保険料を支払っていたことを裏付ける資料はなく、むしろ被相続人が、同人の営んでいた事業の収入の中から保険料を支払っていたとみるのが相当であることから、本件受取生命保険金は、相続税法第3条第1項第1号に規定する保険金に該当するというべきであるので、これを請求人の一時所得に係る総収入金額に該当するとしてした課税処分は取り消すのが相当である。

昭和60年4月19日裁決



上記は相当な理由があるケースですが、このような裁決事例を見ると、親からの贈与を受けながら子の名義で契約している生命保険等についても、きちんと贈与契約やそれに係る資金移動を明確に管理しておかなければならないと、改めて感じます。


 

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