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不祥事に係る役員給与の減額について

2012/01/25
こんにちは。

法人に係る役員給与の損金算入に一定の要件、制限が存在することは前回若干ながらお話しました。


事前確定届出が無い場合、中小企業の場合は一般的に「定期同額給与」の要件に該当することを目的として、毎期期首から3ヶ月以内に月額報酬を決定し、その後期末まで毎月同額の報酬を支給することで全額損金算入されるかたちを継続していることと思います。

この「定期同額給与」については、原則は毎月の報酬が同額でなければならないというものですが、一定の要件に該当する場合に、期中の増額や減額が認められており、その要件等について通達や国税庁の質疑応答事例などに詳細が述べられています。

その一つとして、「不祥事があった場合の役員給与の減額」があります。

不祥事により一定期間給与カットが行われた場合、その減額された理由が

・企業秩序を維持して円滑な法人の社会的評価への悪影響を避けるためにやむを得ず行われたものであり、

・処分の内容が役員の行為に照らして社会通念上相当のものであると認められるような場合

に、社外・社内不祥事を原因とした役員給与の減額について、全額の損金算入が認められるとのことです(国税庁質疑応答事例より一部抜粋)。


この内容からすると、役員本人のみならず、当該役員の管理下の従業員の不祥事を理由とする場合も、監督責任の下でやむなく減額された場合に認められるものと思われます。


しかしながら、「やむを得ず行われたものである」ことが要件になっているため、やはり個別事例ごとに判断しなければならないケースがあるものと推察されます。


 

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